政 策

 我が国は昨年、約44万8千人も人口が自然減しました。たった一年間で、相模原市の南区と緑区をあわせた規模の人口が減ってしまったことになります。
 今後の日本はますます人口減少の勢いが加速し、さらに現役世代である生産年齢人口層は、それ以上に急速に縮小していきます。
 右肩上がりの成長が当たり前という時代はとうの昔に過ぎ去り、必然的に社会全体が小さくなっていくという、日本が今まで経験したことがない大きな時代の変化のまっただ中に私たちは生きています。
 明治元年9月に「神奈川県」が設置されてから150年、現在の神奈川県は人口918万人におよび、すでに大阪府を抜いて日本で2番目に人口の多い広域自治体となっていますが、いよいよ今年を境に神奈川県でも人口は減少に転じることになります。
 今後は、『広域自治体』という県のあり方、必要性そのものが問われる、厳しい時代がやってくるものと認識し、新しい時代にふさわしい身近な県政の実現に力を尽くしてまいります。


 神奈川県の予算は、平成30年度の予算から大きくのその構成が変化しました。一般会計予算は1兆8,352億円、特別会計は2兆371億円、企業会計1,173億円で総額は約3兆9,900億円となっています。
 このうち、一般会計は対前年比で1,073億円の減ですが、減少の要因は県費負担教職員制度の見直しで横浜・川崎・相模原の政令市に1,353億円の財源が移譲されたことにあります。
 一方、特別会計は対前年比で8,114億円もの大幅増加となりました。こちらは、国民健康保険の事業会計が市町村から県に移管されたことが最大の原因です。これにより、特別会計が一般会計を凌駕し、初めて2兆円を上回りました。
 4兆円近い予算規模というのは、極めて大きな金額だと思いませんか? 一般会計だけで1兆8,300億円以上という県の予算規模を知ると、驚かれる方が本当に多いなと感じます。

 私は現在、民間で運送会社を経営していますが、中小規模の企業であっても、常に決算書や財務諸表については否が応でも向き合う日々が続いています。細かい数字が羅列されている決算書を読むのは根気がいりますが、会社の実情の全てが書かれているといっても過言ではありません。
 広域地方自治体である神奈川県の予算は、県民生活に直結する様々な施策から構成されていて、莫大なお金(税金)が必要となります。予算を読み解くことで県の政策の目指す方向性や課題も見えてきます。
 神奈川県予算の特徴として、予算全体に占める義務的経費(教職員や警察官を含む公務員人件費、公債費や、介護・医療・児童関係費など)が80%を超え、非常に高い比率を占めています。県独自の判断で使用目的を決めることが可能な政策的経費は18.3%にすぎません。
 今後も、確実に義務的経費は増加していきます。しかし、義務的経費の増加をまかなうために必要な県税収入の伸びしろが薄く、追いつかないことが大きな問題となっていきます。
 神奈川県は毎年、年度当初の段階で財源不足を数百億円単位で発生させており、その穴埋めに大変な苦労を重ねてきました。
 平成31年度予算に関しては、4月7日に神奈川県議会議員選挙と同日に知事選が行われるため、現時点では骨格予算のみの予算編成となっていますが、歳入について、県税収入は増額を見込んでいるものの、地方交付税ならびに臨時財政対策債は前年比減が見込まれており歳入全体は減額となり、現時点で約600億円規模の財源不足が生じています。
神奈川県は豊かな県と思われていることが多いですが、財政運営は常に綱渡りを強いられているのが実情で、これは多くの県民に知っていただきたい事実です。

 私自身、今現在中小企業の経営者として、人手不足問題が顕在化している運送業会において物流の一端を担っています。『中小企業が儲かって、そこで働いてくれる従業員の賃金が増えていかない限りは、地方経済は良くならない』と、信念に近い思いを抱いて、日々仕事をしておりますが試行錯誤の連続です。
 当然ですが、民間企業は、赤字が続くと倒産してしまいます。黒字でも、資金切りに窮すると倒産してしまうことがあります。近年では、本業は黒字でも、後継者不足・人手不足によって会社を解散、清算する小規模事業者が急激に増えています。
 対して自治体は、基本的に、つぶれません。自治体間の競争も、民間企業の競争とはかなり趣が異なります。民間では当たり前のムダ削減が、行政では長年の慣習により見過ごされていることも多く、県議会で仕事をしていたころは数多くの指摘をし改善を促してきました。
 特に役所が苦手なのが、成果の薄い事業に対しての「損切り」の決断が遅くなることです。ここには、政治的な決断が必要なこともあるでしょうが、期間と予算規模、投入する人的資源に対する費用対効果を見極めて、民間目線での提言に取り組みます。

 

 医療法人社団の運営する介護老人保健施設にて働いていた頃、多くの介護が必要な高齢者の生活支援に従事してきました。現場での経験を活かして、高齢者にとって暮らしやすい地域社会の実現と、医療介護の仕事に関わる人々の処遇の改善に取り組みます。
 さがみロボット特区における介護ロボットの開発研究を早期に実用段階にまで引き上げ、介護にかかる生産性を向上させるとともに、県全体で要介護者の生活の質を高める施策を推進します。
 また、消費税率引き上げに伴う、県の地方消費税増収分(約1,300億円)は全額が社会保障費に充てられていますが、その具体の介護・医療・児童関係費の事業詳細を精査し、本当に必要な事業へ予算が配分されているのか、チェック機能を果たします。